2008.06.09

Agata Mroz

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         24.06.2005 World Grand Prix in Tokyo

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         26.06.2005

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先週水曜日、6/4に元ポーランドナショナルチームのアガタ・ムロズ(Agata Mroz)選手が、死去された。白血病と闘いながらもセンタープレーヤーとして活躍し、昨年引退、結婚、今春4月に長女・Lilianaちゃんを出産。先月骨髄移植を受け、経過は順調と思われたが、感染症により亡くなられた。まだ26歳の若さだった。

このニュースは多くの方がご存知だと思うが、先日、ポーランドの方からメールをいただいた。(コメント欄に書き込みして下さった方とは別) それによると、男女共に北京出場を決め、喜びに沸き立っていたポーランドだけど、Agataの死に国中が大きなショックを受けている。日本では、ポーランドチームがとても人気があると聞いた。出来ればそちらのサイトで、彼女について取り上げてもらえないか?と。
ひょっとしたら、現在日本以上にバレーやバレー選手が人気かもしれないポーランドで、Agataがどんなにみんなに愛され、その死がショックを与えたか、そのメールからよくわかった。詳細な情報もいただいたので、私の出来る限りで、取り上げてみたいと思う。

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       10.07.2004 World Gand Prix (写真中央・9番)

私が初めてAgataを見たのは、2004年のWGP。写真を見てもわかる通り、まだふっくらしていた。彼女がいつ病に罹ったのかはわからないが、この大会の後、いろいろ調べていて、知った。

(追記)
彼女が病にかかったのは、17歳のときだった。3年間下部リーグでプレーしていたのを、ニエムチェクの前の監督が見出し、ニエムチェク監督が代表チームに呼んだ。そしてその年、ポーランドは初めてヨーロッパチャンピオンに輝いた。
スコブロニスカがニエムチェク監督がやめたとき、「やめないで。このチームは彼が作ったチーム、彼のチームだ。」と言っていたのを思い出す。

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  左、ニエムチェクボルスカ(OQTにも来ていた。ニエムチェクの娘)

このときは、大きくて茫洋とした印象を受けたが、プレーはあまり覚えていない。
その次に見たのが、冒頭の2005年のWGP。このときは、だいぶ痩せたように思い、ちょっと心配になった。でも高い打点から繰り出されるスパイクは、重くてパワフルだった。時々セッターと合わないのか、当たりそこねのようなスパイクもあったが、上背があるせいか、それも結構決まっていた。

最後に見たのは、2005年のグラチャンだった。
この大会でのAgataはよく覚えている。それまで、あまり表情のない人だと思っていたが(若くて、緊張していたのかも)、このときはとても表情豊かだった。

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        15.11.2005 World Grand Champions Cup

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初めて見たと思うほど、子供たちを見てニコニコしていた。きっと子供が大好きだったんだろう。
彼女は亡くなるちょうど2ヶ月前に出産しているが、これは大きなリスクを伴うものだった。でも医師と話し合い、骨髄移植後はもう妊娠出来ないかもしれない、健康な子供を授からないかもしれないと言われ、出産を決意したそうだ。

私の友人にも、妊娠中に白血病が見つかった人がいる。妊娠中に?とびっくりしたが、その友人曰く、妊娠中は体の状態が激変するので、そうした病気も促進されやすいということだった。でも友人は、無事出産、その後型が一致した妹から移植を受け、成功。もう10年以上、母子ともに元気だ。
Agataの場合は、一般に移植後2~3週間が山場といわれているが、あと少しというところで感染症にかかった。移植された骨髄が働き始めるまで、あと3~4日だったそうだ。
その間、仲間たちは北京出場を決め、グリンカはじめ選手みんなが試合後、彼女と電話で話をした。私も試合後、携帯片手の選手たちを沢山見たが、その中にもAgataと話をしていた選手がいたのだろう。

こうした経緯を聞くと、なぜ・・・と思うし、無念という以外、適当な言葉が見つからない。でも、亡くなる前に仲間たちが北京行きを決めたことは、彼女にとって大きな喜びだっただろうし、支えにもなったと思う。今は、彼女の元気だった頃のプレー姿を、しっかり脳裏に焼き付けていたいと思う。

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         15.11.2005

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         試合後、チームのドクターと。

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        16.11.2005

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     閉会式前、観客席で寛ぐ姿。グリンカとよく一緒にいた。

こちらはAgataのファンクラブのサイトで、沢山の写真やYouTubeが見られる。
彼女が3年間所属していたポーランドのチームの体育館前には、彼女の写真(祭壇)が置かれ、沢山のファンが訪れているという。
そして今日、6月9日、彼女の故郷で葬儀が行われる。日本とポーランドの時差は7時間なので(日本-7)、まだこれからかもしれない。
代表チームは、彼女の逝去後、練習を中断しているが、この葬儀のあと、明日から練習を再開するそうだ。
彼女と残された彼女の家族のため、そしてポーランドチームのため、祈りたい。

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2008.05.28

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          Poland won the ticket to Beijing!

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          Skowronska & Dziekiewicz

セルビアに勝ち、40年ぶりのオリンピック出場を決めたポーランド。
この日(5/24)は、スコブロニスカが大活躍で、Kasia祭りだった。セルビアが2軍を出してきたからか、Glinkaは、最初ちらっと出たくらいで引っ込んでしまった。でも、北京行きが決まって、ひとりボロボロ泣いていたのが、グリンカだった。今大会、今まで見たことないほど気持ちがのっていたし、プレーも良かった。2003WC以来、初めて本気のグリンカを見た、と思った。
日本戦では、あと少しで負けてしまうというときに、チームのみんなに大きな声で檄を飛ばしていた。あのグリンカが!とびっくりした。普段なら、一番先にあきらめてしまうのに。

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      5/17 日本戦・第4セット 16-12 TTOの場面で。

前々からオリンピックには絶対行きたいと言っていたし、北京が終わったら子供をつくりたいらしいし、これが恐らく彼女にとって最後のチャンス。北京にかける意気込みがひしひしと伝わってきた。
日本戦では今ひとつ乗り切れなかったけど、それ以降は本当に大エース復活という印象で、今大会のベストスパイカーもグリンカだった。

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スコブロニスカは、大会直前に首を痛めたということで、大会前半はあまり出番もなかったけど、後半は治ったのか、大活躍だった。特にこのセルビア戦は、一球一球に気持ちも体重ものって、鬼気迫る?感じだった。

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         この後しばしむせていた、Kasia

前にテレビで、愛称はカシアと言っていたが、カーシャだと思う。
スタッフの人たちもカーシャと呼んでいたし、ファンの人が「カシア」と呼んだら、コーチの人が「カシア?」と首を傾げて、ちょっと考えてから、「オゥ、カーシャね!」(ねは言ってないが)と言っていた。
ちなみに、グリンカはゴーシャ(Gosia)で、リクトラスはマーシャ(Masza)。グリンカは、WCのとき、「ゴーシャ!」と叫んだら、ぐふぐふ笑って(試合中・・)喜んでくれた。ポーランドの選手には、愛称で応援するのがいいと思う。(って終わってから書くなよーって話で、すいません、忘れてた~)

グリンカやスコブロニスカだけでなく、リクトラス、バランスカ、ベドナレクなど、注目する選手は沢山いた。ベドナレクがWCのときより遥かに良くなっていて、びっくりした。
私のまわりでは、「5番ちゃん、(もっと)ガンバレ!」というのも、ちょっとしたブームになっていた。(5番ちゃんとは、癒し系プレーヤー・チャシュキェビッチ。)
また他の選手たちも、アップしていきたい。

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2008.05.10

World Cup / Poland

11/2 浜松

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         ずっと好調だった、スコブロニスカ

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           いつも熱い、スコブロニスカ

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    そしてなぜかいつもタグがはみ出ている、スコブロニスカ

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         ちょっと体が重そうだったグリンカ

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            よいしょっと

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         まあ話は聞いておこう

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      まさか戻ってくるとは思わなかった、シリバ

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        気の弱さはベルチク譲りか、サドレク

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       またすごい美人(新人)が登場したなと思ったが

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        まだちょっと線の細い、センター・ベドナレク

11/3 浜松

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            中央、リクトラス

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      やっぱりブロックが魅力のポーランド

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 ポーランドからテレビ局が来ていた。よ~しゃべる、スコブロニスカ

11/4 浜松

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          キャプテン、ロスネル

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           ポドレッツ

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11/15 小牧

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    悪い流れを何度も断ち切っていたリクトラス

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11/16

試合後、表彰式のため、小牧からレインボーホールに移動して来た、ポーランドチーム。

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      試合中とは全く雰囲気の違ったサビツカ

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        ちびっ子に大人気、ジェキェビッチ

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       〆はやっぱりこの人、グリンカ。底抜けに陽気

ポーランドチームで1番応援していたベルチクと、2番目に応援していたミレク。どちらも出ていなかったので、テンションは下がり気味だったけど、応援していたポーランドチーム。スコブロニスカがずっと好調だったのと、グリンカが代表に久々復帰したせいか、体が重そうで切れがなかった・・のに、本人はちっとも気にしていない風だったのが、印象的だった。

ベルチク、ミレク、バンベル、ピチャ、フラトチャク。「ニエムチェクの子供たち」は随分と姿を消した。
監督が変ればメンバーも一新されるので、仕方ないか。
OQTは、新たにバランスカが加わったということで、楽しみ。
器用でバランスの取れたバランスカ(シャレではないっす)のプレーを早く見たい。美人で国内でも人気が高いらしいが、相当自己主張も強い選手のようで、さらに楽しみ。一筋縄じゃいかないポーランド選手たちを、ボニッタ監督がどう掌握して動かしていくのか。手腕に期待。(+一抹の不安)

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2007.10.08

New Polska2

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         Maria Liktoras(マリア・リクトラス)

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ポーランドの嫌な流れを断ち切ったのは、いつもこの人、リクトラスだった。彼女はさすがベテラン!というプレーを随所で見せてくれた。
そして、もうひとりのセンター、ジェキェビッチも、初選出とは思えないほど見事なプレーを見せてくれた。彼女の明るさ、気迫も、チームにいい影響をもたらしたと思う。

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  明らかなミスジャッジ?に猛抗議。でも、ひとり悟りのベルチク。

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         猛抗議の後、ジェキェビッチが決めた!

その他の選手たち。

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           ピーターことシフェニェビッチ

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        途中出場で、すごく嬉しそうだったロスネル

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          おなじみ、スコブロニスカ

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     怪我から完全に復調しているようには見えなかった

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  アンナ・ポドレッツ。つかまり出すと調子を落とすが、パワフル。

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       身振り手振りで熱かった、ボニッタ氏

グリンカが帯同していた。彼女は毎試合後、チームメイトを労いに、コートに来た。出場していた誰よりも、みんなの注目を浴びていた。写真には写っていないが、足元はビーチサンダルだった。大阪の夏の暑さに、耐えられなかったのか?思い切りカジュアルな姿だった。

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     She was wearing casual dress like a Japanese Oyaji.

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       But it's no matter, because she is Glinka!

先日、ポーランド・バレーボール協会が、ヨーロッパ選手権のメンバーを発表し、その中にはグリンカも含まれていた。
ポーランドは、2位以内に入れば、ワールドカップ出場権を得る。恐らくグリンカが、キープレーヤーになるのは間違いないだろう。

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2007.09.24

New Polska1

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           大アウェイ、日本戦の開始前

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         Milena Sadurek (ミレナ・サドレク)

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         Izabela Belcik (イザベラ・ベルチク)

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     Eleonora Dziekiewicz (エレオノラ・ジェキェビッチ)

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              Best Blocker!

8月18日、大阪。日本はポーランドに完敗だった。
その結果に驚いたファンも多かったが、私はその前日、ロシアにストレート勝ちをしたポーランドのプレーを目の前で見たとき、「これは、日本は絶対ポーランドに勝てない!」と思った。

ポーランドは変った。ボニッタ氏が監督に就任し、新しいメンバーたちが加わった。でも、最も私の印象に残ったのは、ベルチクのプレーだった。彼女は元々技術のあるセッターだ。でも今までは、チームが劣勢になると、途端に冷静さをなくし、ミスを連発した。

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               泣いてるベルチク

上の写真を、私は2年前、グラチャンで撮った。このとき彼女は致命的なミスを犯し(無人のコートにトスを上げていた・・)、当時の監督・ニエムチェク氏に怒られ、泣きながらトスを上げていた。

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         でもそれはもう、過去のアタシよーっっ

この日、大阪でのベルチクのプレーは素晴らしかった!
最初、スタメンセッターはサドレクだった。彼女も悪くなかったが、第2セット、ポーランドはリズムを崩し、日本に大きくリードされた。そして、サドレクに代って、ベルチクが登場した。

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(なんと)ベルチクの登場が、ポーランドチームの雰囲気を変えた!彼女は非常に落ち着いた態度でトスを上げ、特にセンタープレーヤーたちとのコンビが素晴らしかった。彼女は大きな声を出し、喜びを体いっぱいに表現し、他のメンバーたちを励まし、まるで彼女がチームのキャプテンか?と思うほどだった。

一体彼女に何が起こったのか?
私は恐らく、ベテランセッターで、今回からアシスタントコーチになったシリバの存在が、大きいと思う。

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     タイムアウトの度にベルチクを励ましていた、シリバ

試合の後、私は目の前をベルチクが通り過ぎるとき、思わず叫んだ。「イザ(Izabela)、great job!」。
彼女は本当にびっくりした顔で、私の顔を見つめた。口あんぐりという反応に、なんでそんなに驚いているんだろう?と不思議に思った。
私は2~3日経って、やっと気がついた。そういえば、日本戦だった!私は日本人だった!しかもバリバリの関西人だった!
日本が負けたにもかかわらず、「グレイッジョブ!」と叫んだ私。さぞ奇妙な日本人だっただろう。でも、ベルチクの人が変ったような見事なプレーに感動していた私は、そんなことが少しも頭に浮かばなかった。

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             「脱・へたれ宣言」

彼女は日本の(一部の)ファンから、「へたれ」と呼ばれていた。私たち日本のファンは、ある種の共感をこめて、彼女をへたれと呼んでいた。でも彼女は、もう以前の彼女ではない。(はず) きっと将来、さらにたくましいプレーヤーに成長していくことだろう。

ジェキェビッチ、リクトラス、ポドレッツ・・・沢山のポーランドの選手たちのプレーが、ベルチク同様、心に残った。
次回へ続く。

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2007.07.16

Polska!

久々のポーランド。
前回ポーランド関連記事を更新したときから、半年以上が経った。その間にボニッタ監督が就任し、シリバが彼のアシスタントコーチになり、代表メンバーにもいろいろ変動がありそうなポーランド。

先日、ワールドグランプリのメンバー14人が発表になったが、同時に、北京までの代表候補30人余りが発表された。そこにはグリンカの名前もある。(WGPには不出場)
こちらの記事によれば、グリンカは9月のヨーロッパ選手権に出場するため、8月より代表復帰したいそうだ。但し、医者のOKが出れば・・・と言っているが、そもそもこの身体の不調云々も怪しいので(詳細は前回の記事参照)、まず間違いなく復帰するだろう。ボニッタ監督とも電話で話をしたとか。

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         久々代表復帰か、グリンカ

グリンカは、北京への出場権のかかったワールドカップにぜひ出たい、そのためにはヨーロッパ選手権で2位以内に入らなければ・・・と、代表復帰に非常に意欲的。一方ボニッタ監督は、監督に立候補したときから「グリンカを代表に戻す」ことを明言してきた。たしかにグリンカ抜きで、ポーランドがヨーロッパ選手権その他の大きな大会で勝つことは無理だろう。
「絶対に北京に行きたい」という一点で、ふたりの利害は今のところ一致している。(監督の任期は北京まで。結果を出せば延長。) だが実際に、一緒に練習をするようになったら、一体どうなるのか?と、かなり心配。いやグリンカに限らず、ボニッタ監督に関する記事を読めば読むほど、ポーランドの選手たちが耐えられるのか、心配になる。
もちろん、ボニッタ監督の監督としての技術、理論、才能は、誰もが認めるところではあるが、その強烈な個性がポーランドの選手たちにどこまで受け入れられるのか、不安は大きい。

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 2年前、イタリア時代のボニッタ氏。得意のデータ分析中か

ボニッタ監督の公式サイトがあるが、ページを開くとトップ中央に、監督の次のような言葉がある。
"Training is the non place of democracy: there is no time to argue, we only need to produce."
これは監督のモットーだそうで、イタリア監督時代にボイコット騒ぎがあったときにも、「私たちの間に民主的な話し合いは全くなかった」とキャプテンのパッジが語っていた。スコブロニスカのサイトでも、このモットーがとりあげられ、「選手に絶対服従を強いる監督」と書かれている。最近WGPの練習が始まったが、それは"Swiss watch"のように正確に規則正しく行われ、選手のプレーは全て記録され、後で分析されるとか。

ポーランドのスポーツ誌のインタビューでは、「ポーランドではあなたのことを、"executioner"(死刑執行人)と呼ぶ人もいるが」と言われ、「彼らはなんにも私のことをわかっていない!(中略)バレーに限らず、スポーツ、そして人のあらゆる営みは、陽の目を見ることなく消えて行った才能や能力の膨大な歴史じゃないか」と反論。
恐らくこう言われるからには、相当バッサリ選手を切り捨てていくところのある監督なのだろう。

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      最後は自分が切られちゃった?ボニッタ監督          

グリンカが、昨年代表召集日に現れず、処分されかけたが、このときもうひとり、同じように連絡なしにすっぽかした選手がいる。来日したことはないが、バランスカという若くて非常に可愛い選手。こんなに可愛いのに、やることはグリンカと似ている。昨年の秋、リベロのゼニックが絶不調で、リベロ要員として、バランスカが代表に選ばれた。が、バランスカはポーランド選手としては小柄(178cm)とは言え、ウィングスパイカー。「なんであたしがリベロなの」と、代表召集日に現れなかった。当時臨時監督のクウォス氏が、何度電話しても電話口にも出ず。「なぜだ~、代表に選ばれるのは名誉なことなのに!」と、クウォス氏を嘆かせた。そしてそのバランスカも、今回の候補30余人の中に入っている。

・・・と、ボニッタ監督が戦う(?)のは、グリンカだけではない。非常に個性的な選手が多いポーランドチーム。今回のボニッタ監督起用を見ていると、ちっとも言うことを聞かない生徒たちに手を焼き、大変厳しいと評判の教師を連れて来て、なんとか言うことを聞かせようと躍起になっている学校、というイメージが沸く。でもこのボニッタ監督のやり方で、なんとかやっていけるのは、日本チームくらいじゃないか。
このまま何事もなく順調にいってほしいが、そうはいかないのが、ポーランドテイスト。今後一波乱、二波乱ありそうで、目が離せない。

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  天使か悪魔か?・・・しばし天使でお願いしたい、グリンカ

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 「なぜだ~!?」  ・・・と再びならないよう、踏ん張ってほしい

さて、WGPのメンバーに選ばれてはいるが、まだ足の状態が良くないらしいスコブロニスカ。世界選手権前に足首の手術をし、治りきらないまま世界選手権、セリアAと続いていて、そこがまた痛み、練習にも参加できない状態。無理はしてほしくないが、なんとか元気な姿で来月日本に来てほしい。

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その他、来日予定は、ロスネル、シフィエニエビッチなど。ボニッタ監督は「今までのキャリアに関係なく、北京に向けての選手を選んでいく」と言っており、今回初選出の選手が何人かいる。そちらも楽しみだ。

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      昨年の世界選手権のロスネル

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  画像リクエストが多いので、もう1枚、2年前の少年ロスネル。

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2006.11.23

セリンジャー氏、ポーランド監督に?

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         おなじみアリー・セリンジャー氏

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         イタリア・ボニッタ元監督        

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         ポーランド・ニエムチェク元監督

世界選手権で大惨敗だったポーランド。
世界選手権までは、元アシスタントコーチのクウォス氏が代行したが、その後どうなったかと思って、こちらを見たら、上の3人の候補者の名前とインタビューが載っていた。

その前に、グリンカの話。
夏のWGPで手抜き三昧、怒ったニエムチェク監督がグリンカを登録メンバーから抹消、自身も監督辞任。臍を曲げたグリンカは、世界選手権も出ないと宣言。というところまで、たしか以前アップした。
その後、そうは言ってもグリンカ抜きでは戦えないと判断したポーランドバレーボール協会は、世界選手権の代表候補にグリンカを入れた。特になんの連絡もなかったので、当然来ると思っていた集合日に、グリンカは現れなかった。
さすがの協会も、グリンカになんらかの処分を下すことにし、まさにその処分決定の会議の日、グリンカが診断書を持って現れた。曰く、「自分は長年の酷使で体がボロボロ」「とくに右肩に故障がある」「現在リハビリ中だが、順調で、来年にはナショナルチームに戻れる」。
協会は、グリンカが診断書を提出したことと、来年復帰することを約束したことで、処分は下さないことにした。

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           まいどお騒がせ~グリンカ。

上の3人の候補者は、それぞれに意欲的だ。
セリさんは、今までの輝かしい経歴と、8歳までポーランドで育って言葉も少し話せることをアピール。
ボニッタさんも、イタリアでの実績をアピール。そしてもし自分が監督になったら、グリンカとシフィエニエビッチ(ピーター。先ほど引退を表明)とシリバを代表に戻すことを宣言。
ニエムチェク元監督は、選手たちが「come back!」と言ってくれるなら、いつでも戻りたい、と。

「スター・グリンカ」に戻ってほしい協会は、ニエムチェク元監督の復帰には消極的で、外国人監督を起用したいようだ。でもニエムチェク元監督には強力な援護射撃が。スコブロニスカが、ニエムチェク以外には考えられない!と、熱烈ラブコールを送っている。
「このチームは、彼が作ったチームだ。私たちは一心同体だ。」
「世界選手権で大惨敗だったのに、彼は1度だって私たちを責めなかった。いつでも私達を擁護してくれた。」(度々ニエムチェクはコメントを出している)
「私たちはメンタル面で問題を抱えているけど、専門家は必要ない。私たちからプレッシャーを取り除いてくれるのは、ニエムチェクだけだ。」

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  11/8、イタリア戦でのスコブロニスカ。
  「あきらめないで頑張ろう!」と言うように声をかけていた。

セリさんにもボニッタ氏にも、正式なオファーはまだない。
グリンカだけでなく、他の選手との絡みもあるので、混沌としている。
チームとしてはバラバラでも、個人の能力は高いので、皆、ポーランドの監督に意欲的なのだろう。

私個人の意見を言えば、セリさんの監督姿も見てみたいが、ニエムチェク監督に戻って欲しい。
癌を乗り越え、ポーランドを二度のヨーロッパチャンピオンに導いた元監督。「癌との共生は大変」と以前インタビューで語っていた通り、相当な覚悟を持って監督の仕事に打ち込んでいたのだと思う。
さて誰になるのか。暫くまた目が離せない。

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2006.11.02

世界バレー/ポーランド-韓国

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    故障明けとは思えなかったキム・ヨンギョン。

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     こちらも怪我で、久々登場、ハン・ユミ。

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   ポーランドはブロック好調、18本!

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   攻守に安定した活躍のロスネル。(Milena Rosner)

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 追いつかれると突き放していたのは、ミレッツ。(Joanna Mirek)

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   さすがキャプテン、常に大きな声を出し、迫力満点。

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     復活フラトチャク!! ( Kamila Fratczak )

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  後半はポドレッツに代ったが、ブロック、スパイク好調。

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   最後テンパリかけたがよく踏ん張った、ベルチク。

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   フルセットでポーランド勝利!左・ポドレッツも大活躍。

すごく白熱した、いい試合だった。
韓国もポーランドも、夏のWGPの時のイメージは、もう忘れた方がいいと思った。あのときとは、両チームとも、別チームになっていた。

まず韓国。
WGPに続いて、故障で出れないと言われていたキム・ヨンギョンが出ていたのでびっくりした。
でもまだ本調子ではないだろうと思ったが、普通にプレーしていた。・・と言うより、この日28得点!
以前の「折れそうに細い」という印象がなくなっていたが、リハビリ中に、筋力アップしたのだろうか。
久々に見たハン・ユミもなかなか良かった。妹のソンイより背は低いが、シャープだし、速さがある。それにガッツも妹より勝っている。
センター戦は弱いけど、粘り強さは健在だった。粘る韓国、突き放すポーランド、その繰り返しだった。

そしてポーランド。
こんなに一体感のある、まとまったポーランドは初めて見た!!!
もしかしたら、グリンカ不在が良いように作用したのではないか。
今までは、チームばらばら。個人の能力は高いのに、全員が別々の方向を見ているような雰囲気だったポーランド。それが今回は、みんなで拾ってつないで、声かけあって、誰がというのではなく、チーム一丸となっての勝利だった。

ずっと故障(たしか腰)で、なかなか世界大会に出られなかったフラトチャクのプレーを3年ぶりに見れたのが、嬉しかった。会場がおおっとどよめくバックアタックも何度か見れた。途中、疲れが見えて、ポドレッツに代ったが、アップゾーンでも元気いっぱいだった。
後半大接戦の中、中心になって「Hey! Hey!」と大きな声を出し、手を叩き、そのうち観客席でもつられて手拍子が沸き起こり、会場全体がポーランド応援ムードになっていった。
ニコニコしながら応援している彼女の姿を見ていたら、ああこの人は本当にバレーが好きなんだなあ、と思った。

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 左、バンベル(Natalia Bamber)。このふたりがノリノリ!

あとは、スコブロニスカの状態が、ちょっと心配。
9月末に、ちょっとした怪我、ちょっとした手術をしたと公式サイトに書かれていたが、昨日の様子では、とても軽症には見えなかった。走るのも辛そうだった。トレーニングを再開したのは大会の2週間前で、本人は出る気満々のようだけど、果たして出場出来るのか。

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   スコブロニスカ。(Katarzyna Skowronska-Dolata)

今までだと、いい試合の後で、気の抜けたような試合をすることがよくあったポーランド。
でも今回は、一味違う、と期待したい。

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2006.09.18

どこへ行く?グリンカ

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グリンカが、代表メンバーから外された。先日のWGP予選ラウンドの最中のこと。
やるときゃやるが、乗らないととことん手を抜くグリンカ。前回のグラチャンでも、「お前の態度にはがっかりだ!」とニエムチェク監督を激怒させていた。お気楽グリンカは、全く気にしていない様子だったが。
でも、今回は違った。怒った監督は、その日のうちにグリンカを登録メンバーから抹消。翌日、自身は辞職した。

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 グラチャンでも手抜きグリンカ。必死に指示を出すシリバに・・・

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  まあまあまあ・・・と、ちっとも聞いていないグリンカ。

事の発端は、WGP韓国ラウンドを終えた翌日。その時点で、ポーランドは6戦全敗。あまりの不甲斐なさに、監督は朝から特訓を開始した。が、そこでもやる気の出ないグリンカ。「出て行け!」と叫ぶ監督。そしてグリンカは・・・本人曰く、「眠かったしー、疲れてたしー、膝も痛かった」ので、ベンチで休憩。そこからふたりの口論が始まった。
怒ったグリンカは、「世界選手権に勝つにはこんなトレーニングじゃダメよ!」 さらに、「自分だって練習中しょっちゅういなくなるくせに!」。
その日の午後、グリンカは代表メンバーから外され、翌日、監督は辞任。以上が、おおよその経緯だ。

ニエムチェク監督辞任を受け、さらに翌日、ポーランドバレーボール協会で話し合いがもたれた。
このとき、「今後私はいないものと思って、話し合いを進めてほしい」という自身の頼みが、すんなり了解され、慌てるグリンカ。絶対引き止められる、と思っていたんだろうなあ。甘いんだよ~、グリンカ!
引っ込みがつかなくなったのか、「世界選手権とオリンピックに出るのが私の夢だった」と新聞のインタビューで泣いて訴えていたのに、「世界選手権には出ません」と宣言。但し、1年後にはコーチ陣も変わっているだろうから、そのとき私は復帰するだろう、とあくまで楽観的なグリンカ。

世界選手権までは、今までアシスタントコーチだったクウォス氏が、監督に就任することになった。
下の写真で、後列右端、2mは優に超えていると思われる男性が、クウォス氏。(後列左から2番目が、ニエムチェク元監督)

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ポーランドバレーボール協会によれば、世界選手権後に、改めて新監督を決定するとのこと。その際、ニエムチェク元監督の可能性もあるとのこと。もしそうなれば、グリンカ代表復活は、絶望的だろう。

以上は全て、スコブロニスカの公式サイトからの情報。
そこに、この件に関するスコブロニスカのコメントも載っている。それによると、ニエムチェク監督がやめて非常に悲しくショックを受けている、彼には沢山の恩義を感じている、無理だろうけどなんとか考えを変えてほしい、そして彼に会ったら今まで本当にありがとうと伝えたい・・・と、ニエムチェク監督のことばかり。グリンカのことには一言も触れていない。スコブロニスカは、その派手な外見から来る印象とは違い、インタビュー記事など見ていると、非常に常識的な人なので、グリンカとは水と油かもしれない。
グリンカの今後も気になるが、グリンカ不在でスコブロニスカがどこまでやってくれるのか、というのも気になるところ。

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              あたしの時代よ!       ・・・か?

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2006.06.25

海外情報

久々の更新。
モントルー大会後のクールマイヨールは、録画したものの、時間がなくてまだ見ていない。
3位決定戦で翠・サオリンの2セッターが見れたらしいので、それは早くチェックしたい。翠選手は、今後ライトではなく、ぜひセッターで使っていってほしいと思う。

海外情報と言っても、今は移籍の話題ばかりだ。
華やかな話と言えば、スコブロニスカが結婚したことくらいか。
こちらにその結婚式の画像がある。
まだ英語ページがアップされてなくて、ポーランド語の記事しかないので、内容はわからない。
わからないので、本当に結婚したのか一抹の不安はある。
(結婚したけど、もう離婚しちゃった・・って話だったらどうしよ~)
まあだいぶ前から婚約していたし、これだけ沢山のコメントがついているので、大丈夫だろう。

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         昨年グラチャンでのスコブロニスカ。

それにしても、向こうの人は結婚するのが早い。
スコブロニスカはまだ22歳!
ポーランドの代表選手も、半分は結婚している。
ここのタイトル画像のミレツ(左端)、スコブロニスカ、グリンカ、そして右端のアメリカのメトカフ、全員が結婚している。

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           アメリカのメトカフ。

そういえば、グリンカとメトカフ、同じスペインのチームに移籍することが決まった。
記事はこちら
このMurcia 2002というチームには、ロシアのシャチコワも移籍する。さらに、ドイツのグリューン、ポーランドのムロズにもオファーを出している。バレー版レアルでも作りたいのか。
スペインには強い選手はいないし、バレー人気があるとも思えないが、ヨーロッパチャンピオンズリーグ(クラブ選手権)用に、各国から人気選手を集めているのだろう。以前高橋選手に関心を寄せていた、テネリファ・マリチャルは、ポーランドのロスネルを獲得。

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      画像リクエストの多い、ロスネル。人気高し。

あとは、シャチコワの抜けるセリアAのMonte Schiavo Jesiに、ブラジルのジャケリネが移籍。今まではずっとブラジルのリーグにいたので、初めてのイタリア進出。

数年前、グリンカを獲得しようと日本のどこかのチームがオファーを出したが、セリアAからオファーが来たので、そちらに行った、という話をここで以前読んだ。
日本でも人気が高く、来日したらさぞ人気が出るだろうという選手は、皆他の国に行ってしまう。残念!!

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