パイオニア・新体制発表
ようやく、パイオニアの新体制発表と、記者会見が一昨日あった。
(こちら)
しかしなんともあっさりした、気の抜けるような内容だった。
フールマン、吉原、荒木、吉田、奥村、久保庭、高橋、引退したのはこの7選手。フランシーはやむを得ないとして、吉原、荒木両選手は会見を済ませているが、残り4選手の中で、記者会見に出席したのは元キャプテンの吉田マオさんのみ。会見は、新旧キャプテン(佐々木-吉田)の交代会見といった趣だった。
なっちゃん、レイナちゃん、マキちゃんの会見は行われないのか?それどころか、引退コメントすらない。
散々待たせて、これなのか?
6月6日、新体制での練習公開があった。このときの映像に、奥村、久保庭、高橋、3選手の姿はなかった。
翌日、私はすぐに事務局に電話をした。
「昨日新体制での練習が公開がされていましたけど、引退者の発表はないんですか?」
「引退した選手の記者会見を予定していますが、日程は未定です。」
「順序がおかしくないですか?引退者の発表をしてから、こうした映像を公開するべきではないですか?昨日公開されたことで、誰がいない、誰がやめたんじゃないかって噂になってますよ。」
「そうですね。申し訳ありません。」
「日程は未定ということですが、遅くともいつまでに、とわかりますか?」
「遅くとも来週中には必ず。」
「来週中ですね。じゃあサマーに行って、初めて誰がやめたってファンが知るということは、ないんですね?」
「はい、それは絶対にないです。それまでに必ず会見をします。」
このときの事務局の対応で、具体的な名前は出なかったものの、3人の引退を確信した。
その後、待てど暮らせど、引退者の発表も会見もなかった。
「遅くとも」の6月半ばはとうに過ぎ、サマーまで数日となったとき、再び事務局に電話をした。
「以前電話をした者ですが、そのときには、・・・・・と言われましたが」
「申し訳ありません。引退した選手の会見は予定していますが、日程は全く未定です。」
「サマーで初めてファンが引退を知るということは、絶対にないとおっしゃったじゃないですか。」
「申し訳ありません。」
この頃には相当問いあわせの電話も入っていたようで、もう何を言っても「申し訳ありません」の一点張り。途中で抗議する気力も失せた。
その後、サマーにいない、練習見学にいない、誰がやめた、とあちこちで囁かれるようになった。そうした中、今か今かと待ってやっと出た新体制の発表と会見がこれでは・・・失望感が広がるばかり。
もう日にちも経ったことだし、退団者も多いし、新旧キャプテンの会見だけで良いだろうとの判断なのか?
まああのフランシーでさえ、何のコメントもなく顔写真を外されて終わりだったので、こうしたことにも別段驚くことはないのかもしれない。
3/31付けでやめた荒木選手の引退をファンが知ったのも、4月末の日韓戦だった。マリちゃんがいない、パンフレットに名前がない!というので、はじめて気がついた。正式な発表はさらに後、5月半ばだった。
こうしたことが、現場レベル(事務局)だけの問題とは思っていない。様々な判断は、恐らくもっと会社の上の方で下されているだろうから。
東北パイオニアは地方の小さな会社だから仕方ない、という声もあるが、私はそうは思わない。こうしたやめた選手やファンへの対応からは、あまりにも企業としての「心」が感じられない。小さな会社であればこそ、尚さらそうしたものが必要ではないか。
バレーチームは勝ちさえすればいい、そんな広告塔としての役割しか見ていない向きが、会社の中にあるように思えてならない。
でも、そうではないだろう。
チームは、そこに賭ける選手の夢を、その選手を応援するファンの夢を、そんな沢山の夢をのせた存在でもあるはずだ。
そして、その選手を応援する気持ちや夢の大きさは、誰のファンであっても変わらない。
今回、私も含めて、引退したと噂された選手のファンが、この2ヶ月間どんな思いで過ごしてきたか。そんなことは会社側にとっては、取るに足らないことなのだろうか。
いや個々の選手のファンだけではなく、パイオニアを応援している人ならば、誰もが選手のことを気にかけ、早くきちんとした形で去就を発表してほしい、と望んでいただろう。
12Vはパイオニアが優勝した。
それは、きっとフランシーを中心に、チームが一丸となったから。
優勝は、特定の選手たちによってもたらされたものではない。お互いの頑張りが刺激になり、協力が支えになり、チーム全員で勝ち取ったものだろう。
なっちゃんが、病気を克服して1年ぶりにコートに復活した日の試合レポ。そこに書かれていた花田さんの言葉を、私は今でもはっきり覚えている。
「ひとりはチームのために。チームはひとりのために」
それがこのチームのモットーだ、と。
そうであるなら、コートを去るそのときまで、選手ひとりひとりに対してもっと誠実であってほしい。
やめる選手全員の引退コメントくらい、載せてしかるべきだろう。
先日の記者会見で、吉田新監督が、「地域に愛されるチーム作りの一環として、幼稚園での読み聞かせ」を提唱していた。その是非はともかく、そうした一見なんの利潤にもつながらないようなことに取り組もうとする発想は、新鮮だ。
今回、スタッフも、監督はじめ随分と変わった。
選手の苦労や、ファンの生の声を最も目にし、耳にする現場のスタッフこそ、「何か」を変えていってほしい。
これ以上、応援しているファンをがっかりさせないためにも。
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